新緑に思うこと2018年04月22日 23時09分15秒

 今年は例年より早く初夏の訪れになりました。鹿児島や静岡のお茶も今年は早く新茶のセリがあり、作柄もよくて美味しいということです。お茶にしても紅茶にしても(兄弟姉妹の関係ですが)コーヒーにしても、「ホッと一息」には欠かせない飲み物です。もちろん、アルコール飲料もそうですが。
 私はときどき、お茶の美味しさを見つけた人は凄い人だなあと思います。木の枝に生えている葉っぱを蒸したり、発酵させたりして「飲みもの」に仕立て上げた発想にはとても敵わないと考え込んでしまいます。特にコーヒーやココアはどう考えても普通の視点ではあの飲み物には至らないのではないかと思ってしまいます。

 何がきっかけで食べられる、飲めると判断したのか? そのプロセスで命を落とした人もいるのではないだろうか? どうすればより美味しくなると考えて試行錯誤したのだろうか? どのようにして美味しさを伝達したのだろうか? いろいろと思いを馳せてみると、先人の智慧の深さと広さを見ているような気がしてきます。私たちが日頃何気なく口にする食べものや飲みものにも大いなる智慧が働いていると思って、その智慧の源やきっかけ、プロセスに想いを馳せるだけでも、とても深い学びの視点が見えてきます。

 4月になって、疲れた頭を刺激するTV番組が毎週放送されることになり、録画して、疲れたときに見ています。NHKの「チコちゃんに叱られる!」という一見雑学バラエティ番組ですが、(最近のNHKは民放の真似をしているのかということも含めて)ツッコミどころが満載です。「あたりまえ」の如く暮らしていると、「そもそも」という原点や本質を忘れたり、知らないままに形だけをなぞってしまいがちになります。いつもいつも「そもそも」と考えることは却って手かせ足かせになってしまうこともありますが、考えないことは誤った世界に迷い込んでしまいます。ちょっとだけでも「何故?」「どうして?」という疑問を持ってみると、興味深い世界を見つけたり、世界を俯瞰して見ることができるのです。

 美味しいお茶、コーヒー、適度にお酒を飲みながら(各自の嗜好に合ったように)、思索・思惟にふけってみましょう。

 ところで、自然界をはじめ万物はすべてバランス(均衡)によって成り立っていると言われます。バランスがある一定の許容範囲(許容量)を超えてしまうとバランスを取り戻すための動きが出てくると言われます。均衡にはシーソーを見ても分かるように「支点」があり、その支点は変わることはないと考えられています。「支点」とはものごとの「本質」と見ることができます。現象は本質に依拠している訳ですから、本質を見つけるということは、「支点」を探すことでもあるでしょう。
 ついでに、「力点」と「作用点」を見つけると理科(物理学)の勉強みたいですが、これらの3点を的確に把握できると、意外なほどものごとの筋道がよく解ってくると思います。
 僅かな時間でも思惟できるように慣れていきましょう。

 それでは、5月以降の研究会の日程をお知らせします。

<5月研究会>
日時: 5月26日(土)13:30〜16:30
    会場は13:00〜17:00使用です。
会場: CHUTOホール804

<6月研究会>
日時: 6月16日(土)13:30〜16:30
    会場は13:00〜17:00使用です。
会場: CHUTOホール804

<7月研究会>
日時: 7月14日(土)13:30〜16:30
    会場は13:00〜17:00使用です。
会場: CHUTOホール804
※毎年7月または8月は研究会終了後に納涼懇親会をしていますが、今年はどうしましょうか。